奈良のレクチャーホールで練習させていただきました。

本日は奈良公園バスターミナルにあるレクチャーホールで津軽三味線の練習をさせていただきました。その様子を施設の紹介を交えながら、“ぶらり旅”形式でお送りします。

寄り道しながら、奈良公園バスターミナルに到着

奈良駅の近くにある飲食店で少し早めの昼食を済ませて、途中で商店街も散策しつつ、奈良公園まで歩くこと約20分で、奈良公園バスターミナルに到着!

奈良公園バスターミナル

2019年4月にオープンした奈良公園バスターミナルは、大型バスの乗り降りをする場所として、観光案内や休憩スペースがあるだけでなく、カフェやコンビニなどのショップが入っていたり、奈良の歴史や文化を紹介するコーナーや展示がされていたりと、結構いろいろと楽しめます。着物レンタルのお店もあるので、浴衣に着替えて観光する、なんていうのもおすすめ。ここから奈良の名所を巡れば、効率のいい旅行ができるというわけです。

実際に、外国人観光客の団体や修学旅行生を多く見かけました。土曜日だったこともあり、普段よりも観光客が多かったのかもしれません。

奈良公園バスターミナルはオープンしてから6年ほど経っていますが、施設が綺麗に保たれており、建築デザインにもこだわりが感じられます。奈良といえば世界最古の木造建築といわれる法隆寺をはじめ、東大寺、正倉院、唐招提寺、薬師寺などの有名建築が多数ありますから、“近代建築のモダンスタイルに、歴史的な木造建築のモチーフを取り入れた建物”と言えそうです。

それでは、レクチャーホールがある東棟の南エントランスから入っていきます。

奈良公園バスターミナル 東棟の南エントランス

思いがけず、せんとくんと本日2回目の邂逅!

入館すると、奈良県のマスコットキャラクター「せんとくん」がいました。奈良駅にも「せんとくん」がいたので、本日2回目の邂逅。これはご利益があるかも♪

奈良県のマスコットキャラクター「せんとくん」

写真には映しそびれましたが、館内には木のテーブルや椅子があって、木のぬくもりを感じました。照明も暖色系で温かみがあるような気がします。ガラス張りの部分から日光が入るように設計されており、建物の中が全体的に明るくポジティブな気持ちになれるというか、なんだか優しい気持ちになれるところです。

余計な物を置かず、空間が広めに取られているのも特徴的で、ゆったりした時間が流れていました。私も椅子に腰かけてみましたが、お茶を一杯飲んで、ホッと一息入れたくなりますね。奈良公園で歩き疲れたと思われる小中学生のグループが長椅子でまどろんでいる姿も印象的でした。その一方、外国人の親と一緒に来ている子どもたちは、めっちゃ元気♪

屋上庭園は360度見渡せるパノラマの景色が魅力

レクチャーホールの利用開始時間まで30分くらい余裕があったので、エレベーターで屋上庭園に行きました。

奈良公園バスターミナルの屋上庭園

芝生がお手入れされており、ベンチもオシャレで、これは気分が上がります♪

奈良公園バスターミナルの屋上庭園から望む景色(若草山、東大寺大仏殿の屋根など)

屋上庭園から東側を眺めると若草山、そのやや北側(写真の左側)には東大寺 大仏殿の屋根が見えました。360度ぐるっと回って見渡せるのはいいですね。パノラマビューの広大な景色に癒されます。

いよいよレクチャーホールで津軽三味線の練習!

そんなこんなで利用開始時間の13時になり、いよいよレクチャーホールでの練習へ。

奈良公園バスターミナルにあるレクチャーホールの入口

事前の見学会に参加したものの、初めて利用するホールということもあり、ホール内の舞台や客席の確認、照明の切り替えチェック、備品の移動とセッティング、控室での着替え、楽器の用意、デジカメと三脚の設置で手間取り、準備で35分が経過。撤収時間が25分くらいでしたので、休憩を入れながら約2時間半ほど、津軽三味線を思いっきり演奏することができました。

舞台はソロコンサートを想定して、シンプルな椅子1個だけのスタイル。

レクチャーホールの舞台

照明は自由に切り替えてOKとのことでしたので、全体照明と舞台だけのスポットに切り替えて雰囲気を味わったりもしました。

ホール全体の照明

レクチャーホールで演奏する竹山流 津軽三味線奏者・水山

舞台だけの照明

レクチャーホールで演奏する竹山流 津軽三味線奏者・水山

レクチャーホールの座席数は、横一列が20席(最後列は16席)×縦が15列となっており、合計すると296席。一般的な音楽ホールや公共施設にある200~300席くらいの小~中ホールの規模感でした。津軽三味線コンサートの場合、大きすぎるホールだと生音が後方の席まで届きにくいため、これくらいのサイズ感がちょうどいいと思います。

舞台の背面と客席の左右はガラス張りで、移動式のカーテンを開けると外から見えるようになる仕様というのも面白いですね。季節や天候によってはカーテンを開けることで解放感を出したり、ある曲や特定の場面だけカーテンを開け閉めするような演出も可能。使い方によって、いろんなアイデアが試せそうだと思いました。プロジェクターやスクリーンもあるので、会議やセミナーに使われることも多いのだそうです。

ホールの響きを感じながら、津軽三味線を演奏できる幸せ

ホール内は客席の左右の壁がガラスで反射率が高いのか、少し響きが大きめ(残響時間が長めで高音域が強め)なのかなと感じました。本日はお客様が誰もいないため、本来なら客席が人で埋まると音が吸収され、適度な響きになるのかもしれません。調べたところ、人間の体は500Hz~4kHzあたりの周波数帯域を吸音するようで、着ている服の種類(素材や厚さ、繊維の密度)によっても変化するとのこと。

個人的にはホールの響きが気持ちよくて、ずっとここで津軽三味線を演奏していたいと思うくらいでした。お風呂場で歌うとリバーブがかかって、気持ちよく歌えるような感じですね。

自然なホールの響きを感じながら、津軽三味線を演奏できる幸せを感じました。

レクチャーホールで演奏する竹山流 津軽三味線奏者・水山

帰り道で奈良公園の鹿たちに癒される

レクチャーホールでの練習を終えて、身支度をしてから帰路へ。

奈良公園にはたくさんの鹿たち(約1300頭)が生息しており、人懐っこく無邪気に近づいてきます。この愛くるしさは、たまらないですね。めっちゃ癒されます♪

奈良公園の鹿たち(天然記念物)

頭の角は生え始めである袋角の状態で丸っこくなっているのも、個人的には可愛さアップのポイント。毛並みが綺麗で触ってみたくなりますが、ニホンジカは国の天然記念物であり、勝手に触っていいものでもないため、当然ながらやめておきます。

奈良公園の鹿の毛並み

このように少し離れたところからズーム撮影するのが吉です。調子に乗ると鹿に嚙まれたり、体当たりを食らったり、角で攻撃されるケースもあるので気をつけましょう。この時期は角が柔らかく大丈夫ですが、秋頃に角が成長してくると危険度が増すため注意が必要です。

ムジークサポートに感謝

最後に、今回のレクチャーホールでの練習は、奈良県の「Nara for Culture ~ムジークサポート~」を利用させていただき、実現することができました。奈良公園バスターミナルの職員の皆様、ならびに奈良県の職員の皆様、ありがとうございました。

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