京都の商人はもちろん、全国各地で商売をされている方々にとって御用達の神社であり、今や日本全国だけでなく海外からも参拝客が訪れる人気スポット、京都ゑびす神社に参拝してきました。
福を求めて人々が集う、「京のえべっさん」の名で親しまれる京都ゑびす神社
鎌倉時代の初期に創建された京都ゑびす神社は、商売繁盛のゑびす様(えべっさん)が祀られている神社。兵庫の西宮神社、大阪の今宮戎神社、京都ゑびす神社、これら三社をあわせて「日本三大ゑびす」と称されており、それぞれの神社に深い歴史があります。ここ京都ゑびす神社は、臨済宗の開祖である栄西禅師が建仁寺を建立する際に、その守護神(鎮守)としてこの地に鎮座したのが始まりだそうです。
商売繁盛の神様として有名なえべっさんですが、考えてみると商売も芸事も、人とのご縁を大切にする点では同じ。京都では古くから伝統芸能が盛んな地域で、京都ゑびす神社は芸の道を歩む人たちにとって、その「福」を願うための大切な場所だったと考えることもできます。三味線や箏といった和楽器、唄や踊りなどの芸事も一種の商売(なりわい)ですから、背筋が伸びる思いです。
一の鳥居

一の鳥居をくぐると、入口の右手に福々しいえべっさんの像がありました。

この像は直接触ってお参りしてもいいとのこと。ゑびす様の像に優しく触れることで御利益が期待できそうです。
続いて、二の鳥居へ。
二の鳥居

二の鳥居には、えべっさんのお顔があり、その下に福をすくい取るといわれる福箕(ふくみ)が取り付けられています。
福箕には諸説ありますが、竹などで編まれた農具である箕(み)がモチーフ。かつて箕を使って穀物の実を集めたりふるい分けたりしたことから「福を集める」という意味があるそうです。あわせて飾られている熊手は、落ち葉などをかき集めるために利用された経緯から、こちらも「福をかき集める」ことにつながる縁起物になったのだとか。
ここにお賽銭を投げ入れて見事に入れば願いが叶う、あるいは福が授かると言われており、私も挑戦したところ、5回目で無事に入れることができました。

私の前に挑戦された二人組の方は、一人が7~8回目くらいで入り、もう一人は1発目でドンピシャに入れていました。そんなに離れていない距離とはいえ、普段の生活で硬貨を上に向けて投げることがないため、距離感やコントロールが難しかったです。意外と風の影響も受けたりするので、そのあたりも計算に入れて投げる必要がありました。
本殿の横
本殿の正面でお参りをして、左側の奥に行くと、ゑびす様の肩をたたくお参りをする場所があります。

この本殿の横にある板をトントンと叩くと、ご高齢で耳が遠いゑびす様が気づいてくれるのだとか。この参拝スタイルは、京都ゑびす神社ならではですね。お参りに来たことをえべっさんに伝えて、普段の商売がなんとかやれている感謝の気持ちを「音」という合図で送るという、京都らしい粋な作法ではないでしょうか。
三味線をはじめとした楽器の演奏でも、相手に音を届けるという伝える心、根っこの部分が大切になってきます。私もえべっさんの心に届くように、優しくトントンと叩かせていただきました。
津軽三味線をはじめて、9年目のスタートを迎えました。
そんなこんなで、竹山流の津軽三味線に入門してから8年8カ月が経ち、今年は9年目がスタートします。いろいろありましたので「黙って10年」という形ではないかもしれませんが、まずは10年を目指して励んでまいります。

本年もよろしくお願いいたします。
商売をされている皆様も、芸の道を歩む皆様も、そしてこの記事を読んでくださっている皆様にとっても、福に満ちた素晴らしい一年となりますように。